日本酒ランク 【☆☆☆☆+】
群馬の酒蔵に龍神酒造というところがあり、”尾瀬の雪どけ”シリーズが、代表する酒種としてあるが、今回は一層個性的な”ロゼ・ベリー”をご紹介。
日本吟醸酒協会の紹介文によれば、「吟醸蔵として特定名称酒のみを製造。機械ではなく手作業による伝統の日本酒造りを地元の若手社員のみで行う。最高峰の酒米・兵庫県産山田錦を中心に、雄町・五百万石などの酒造好適米から幻の酒米・愛山まで複数の酒米を用いて、米の個性を引き出す酒造りを目指す」とあり、若い力による創造的な酒造りを目指していることがよくわかる。
商品名:龍神 純米大吟醸 ロゼ・ベリー
アルコール分:10度
原材料名:米・米麹
精米歩合:50%
龍神酒造株式会社
群馬県館林市西本町7-13
ラベルには「赤く色づく酵母チカラのみで発酵させた美しいロゼ色の日本酒です。まるでイチゴを想わせるベリー系のキュートな甘みとヴィヴィットな酸味が特徴です」と説明がある。
見た目も、当然異質だが、目をつぶってこの酒を飲んだら、日本酒と気づく人は殆どいないだろう。まさに、本当のロゼ以上のロゼなのである。何故、お米からこのような酸味と甘みが醸されるのか不思議な限りである。
ロゼワインはもう飲めない!
このお酒は”赤色酵母”といって人工的に突然変異で造られた酵母で、菌体内に赤色 の色素を蓄積するものを使用している。この、赤色酵母は発酵力が弱く、アルコール度数も上がらず、龍神のロゼで10%の度数で仕上がっている。
口当たりのベリーの酸味と甘みに加え適度な発砲感が、飲むペースを進め、おまけに低アルコールとあって、ついつい飲み過ぎてしまう。
芳香ももちろん、口の中の広がりも十分ベリーを堪能できる。果たしてこれが日本酒なのかと錯乱してしまいそうだ。
最近は他の酒造メーカーでもこのロゼタイプのお酒が造られてきているようだが、私が最初に出会った龍神酒造のロゼは本当にお薦めである。
誕生日祝いや、祝賀会等記念すべき日に是非、試してもらいたい逸品である。